オリジナリティを志向したこけしにオカルトを想う

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デザインというのは引き算の美学なのだな、と、つくづく感じます。

 
 
先日、とあるイラストレーターのおうちに遊びに行ったときのこと。

アトリエには、仕事の関係か、いろんな種類のこけしが、ところ狭しと並んでいました。
大きいの、小さいの、現代的なの、古風なの、ビンテージもの……などなど、バリエーション豊か。しかもどれも、シンプルかつ温かみがあって、手入れもしやすく、良いデザインです。
ロシアのマトリョーシカも、こけしのある種のバージョンが海を渡って発展したのだとか。

僕はこけしたちを眺めながら、

「いやー、どれも可愛いッスねー」

とイラストレーターに話しかけました。

すると……そのイラストレーターは、

「でも、これはナシだと思います」

といいながら、引き出しから1つのこけしを取り出したのです。

 
 
 
 
 
 
 
 
Kokeshi2009061801

 
 
 
 
 
 
 
 
なにこれこわい。

手足付きこけしです。こけしって、人形から手足を省略したところがそのデザイン的な独自性だと思っていたのですが、あえて原点返り。
しかもすごい適当。関節とか一切考えてないので、足の角度なども、

 
Kokeshi2009061802

 
明らかに人じゃない何かを感じさせる方向に。
振ると手足もブルブルと揺れるのですが、その様子がまた人外さを助長。

こけしは普段はタンスの上などに飾っておくものだと思うのですが、このこけしを飾ると、

 
Kokeshi2009061803

 
なんか見てて落ち着かない風体に。

作者も、予算の都合か途中で飽きたのか、

 
Kokeshi2009061804

Kokeshi2009061805

 
途中から少しでも人間らしくあろうという努力を放棄
オカルトを感じさせるクオリティにまで達してしまっています。

このこけしは、かなり昔に作られたもののようですが、今も手足つきこけしをほとんど見かけないことを鑑みると、ぜんぜん流行らないまま終わっていったのでしょうね……マトリョーシカと違って。



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